2024年1月27日土曜日 成田空港 空と大地の歴史館 をNPO福島ダイアログのメンバーと関係者、合計10名で見学に訪れました。
1966年に成田空港の建設が決まってから、反対する地域の住民と国・空港公団は、長い対立状態を続けてきました。その状況に転機をもたらしたのは、1991年から始まった「成田空港問題シンポジウム」でした。第三者委員会の仲裁のもと、2年間の国と反対する住民との協議の結果、国は収用申請を取り下げ、二期工事を白紙としました。
その後、シンポジウムの議論を受け、周辺の自治体や地元住民を交え、地域の将来を構想する「成田空港円卓会議」が開かれました。そこで、成田空港と地域の共生を目指す、「成田空港地域共生委員会」の設立が決められ、現在は、成田空港地域共生・共栄会議 として活動を継続しています。
成田空港問題は、意思決定プロセスにおける国・事業者と地域住民との向き合い方を考える上で、廃炉・廃棄物問題を今後も長くかかえていくことになる福島の将来にとっても、とても参考になるものでした。
ご対応いただいた「空と大地の歴史館」、解説員の板橋さん、元反対同盟の石毛博道さん、どうもありがとうございました。成田紛争当時、対立関係にあったお二人が、和やかに当時のご様子をお話しするのをお伺いできたのは、私たちにとっても非常に貴重な経験となりました。
また、地域共生・共栄会議の活動が長く続き、現在は、成田空港と地域の関係も良好になっているというお話は、希望を感じさせてくれるものでした。関係者の方たちのご尽力と熱意に心からの敬意を表するとともに、私たちも、ここから多くを学ばせていただきたいと思いました。